今月の主題 高脂血症の意味するもの
どのような時,高脂血症がみられるか
⑬家族性高脂血症
関本 博
1
,
中田 勲
1
1金沢医大老年病科
pp.466-467
発行日 1974年4月10日
Published Date 1974/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205381
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高脂血症
正常に存在する血液中の脂質成分の病的な増加をきたす疾患を通常,"高脂血症"とよび,このうち遺伝関係の明らかなものを家族性,または本態性高脂血症と名付け,食生活の影響を受けた2次的の血中脂質の増加とは区別して取り扱われる.病的なリポ蛋白の増加するLipopathyとは異質のものである.
血液中の脂質はほとんどが蛋白質と結びついて移動するが,コレステロール,中性脂肪,燐脂質など,構成成分の比率によってその重さが異なったものとなる.これをもとにしてその軽重から,超高速回転によって非常に浮きやすいもの,浮きやすいもの,あまり浮きあがらないもの,などの特性から,超遠心法による分析では超低比重リポ蛋白,低比重リポ蛋白,高比重リポ蛋白などに分けられる.浮きやすさを表わす記号としてSfnが用いられ,この数字の大きいものほど軽く,浮上しやすい.
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