特集 —え、ウソ!実は◯◯だった!?—“コモンディジーズ”の診断ピットフォール
⑤「椎骨動脈解離による一過性脳虚血発作」かと思ったら…!?
藤井 真理
1
1明石医療センター 総合内科
pp.260-261
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204698
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Case
患者:70歳、男性
主訴:頸部痛と一過性の右片麻痺
既往歴:過敏性腸症候群
内服:アセトアミノフェン(頓用)
嗜好歴:飲酒;ウイスキー30mL×50年、喫煙;40本×38年間(58歳で禁煙)
現病歴:受診当日の起床時に突然、頸から肩にかけてこれまでに経験のない激痛と両上肢への放散痛を認めた。1時間ほど患部のマッサージを行って症状の改善を図るも、改善しなかった。自身で立ち上がろうとすると右上肢に力が入らず、妻に脇を抱えられながらなんとか歩くのがやっとな状況であった。その30分後、右上肢麻痺は自然に消失し、頸部痛も残存するも徐々に改善を認めたが、精査目的で受診した。
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