特集 “消去法”で考え直す「抗菌薬選択」のセオリー—広域に考え、狭域に始める
【総論】
抗菌薬適正使用の実践に必要な「基本」—理論と行動科学
青木 洋介
1
1佐賀大学医学部附属病院 感染制御部
キーワード:
抗菌薬適正使用
,
PAUSE
,
要否判断
,
直接作用
,
間接作用
,
誤信
,
fallacy
,
ワクチン様効果
Keyword:
抗菌薬適正使用
,
PAUSE
,
要否判断
,
直接作用
,
間接作用
,
誤信
,
fallacy
,
ワクチン様効果
pp.772-774
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204353
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「基本」となる診療能力のレベルや範囲については多様な考え方があるが、筆者は「診療の骨子をなす理論と、その実践を正しく、あるいは誤りなく方向づけるための判断(judgment)と、意思決定(decision making)を行うことができる認知・思考機能の最小単位」を、すべての診療に共通する基本と考える。この能力を獲得するには、各論的知識の修得に加え、自身の判断や意思決定に影響を及ぼす「行動科学的特性」についても認識しておくほうがよい。本稿では、このような視点から、「抗菌薬適正使用(prudent antimicrobial use:PAUSE)」のための基本的論理について述べる。
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