特集 —自信がもてるようになる!—エビデンスに基づく「糖尿病診療」大全—新薬からトピックスまで
【Ⅰ章】「薬物療法」の新スタンダード
❺SGLT2阻害薬
田中 健一
1
,
岡田 洋右
1,2
1産業医科大学医学部 第1内科学講座
2産業医科大学病院 臨床研究推進センター
キーワード:
心・腎保護作用
,
体重減少作用
,
浸透圧利尿
,
サルコペニア
,
initial dip
Keyword:
心・腎保護作用
,
体重減少作用
,
浸透圧利尿
,
サルコペニア
,
initial dip
pp.280-281
発行日 2023年3月15日
Published Date 2023/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204192
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Case
心血管イベント再発抑制目的でSGLT2阻害薬へ変更した2型糖尿病の一例
患者:74歳、男性
既往歴:S状結腸がん(53歳時に手術)
現病歴:65歳時に2型糖尿病と診断。細小血管合併症は認めないが、eGFR(推算糸球体濾過量) 50mL/分/1.73m2と腎機能低下を認め、DPP-4阻害薬が開始された。HbA1c 6%台で経過していたが、74歳時に急性心筋梗塞を発症し冠動脈ステントが留置された。心血管イベント再発抑制のためDPP-4阻害薬から経口GLP-1受容体作動薬へ変更されたが、消化器症状のため治療を継続できなかった。認知症はなく、BMI 26kg/m2と肥満もあり、SGLT2阻害薬に変更したところ、血糖値や腎機能の悪化は認めず、有害事象なく経過している。
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