特集 不定愁訴にしない“MUS”診療—病態からマネジメントまで
【総論】
❷MUSの概念—それは本当にMUSなのか?
西山 順滋
1,2
1関西医科大学 心療内科学講座
2関西医科大学附属病院 総合診療科
キーワード:
MUS
,
FSS
,
機能性身体症候群
,
身体症状症
,
心身症
Keyword:
MUS
,
FSS
,
機能性身体症候群
,
身体症状症
,
心身症
pp.1300-1303
発行日 2022年11月15日
Published Date 2022/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204008
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
Case
「“原因不明”の症状を治してください」
患者:54歳、男性
既往歴:特記事項なし
家族歴:兄;大腸がん(55歳時に死去)
現病歴:X年4月頃より、嘔気・腹痛・便秘を認めるようになる。他院消化器内科を受診し、血液検査や上下部消化管内視鏡・腹部超音波・腹部造影CTなどの検査を実施されるも、異常はなかった。「機能性ディスペプシア(functional dyspepsia:FD)」「過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome:IBS)」の診断で、ガイドラインに則った薬物治療を実施されたが、不定期に症状を認める状況が続いた。その後、呼吸苦や手足のしびれも認めるようになり、複数の医療機関を受診し、心電図・胸部X線・呼吸機能検査などを実施されるも改善しなかった。同年9月に紹介受診した。
☞みなさんなら、どのように対応されますか?
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.