特集 日常診療に潜む「処方カスケード」—その症状、薬のせいではないですか?
【各論】
❿GERD、胸焼け—内視鏡検査の前にチェックしておくべき薬
原田 拓
1
1練馬光が丘病院 総合診療科
キーワード:
薬剤性逆流性食道炎
,
GERDの非薬物療法
,
PPIの長期投与
Keyword:
薬剤性逆流性食道炎
,
GERDの非薬物療法
,
PPIの長期投与
pp.1222-1224
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203973
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胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)は非常に頻度の高い疾患である。プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI)を出せばよい、というような疾患ではない。というのも、非心原性の胸痛の原因として最も頻度が高い疾患であること1)、長期のPPI投与は骨粗鬆症、骨折、低Mg血症、慢性腎臓病、間質性腎炎、C.difficile感染症などの有害事象のリスクになるため2)、漫然と制酸薬を処方することなく、期間を決めた内服と非薬物療法の併用が鍵になる疾患だからである。そしてGERDの増悪因子に一部の薬剤が関連していることは、GERDの適切な管理において重要な知識となる。本稿ではそのあたりを中心に述べたい。
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