特集 日常診療に潜む「処方カスケード」—その症状、薬のせいではないですか?
【各論】
❾嘔気—吐き気はクスリのリスク
中川 龍太郎
1
,
北 和也
1
1医療法人 やわらぎ会 やわらぎクリニック
キーワード:
嘔気
,
薬剤性
,
ポリファーマシー
Keyword:
嘔気
,
薬剤性
,
ポリファーマシー
pp.1219-1221
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203972
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嘔気(nausea)とは、胃の内容物を口から吐き出したいという切迫した不快な感覚を咽頭部や心窩部に感じる状態である。原因としては薬剤の副作用が最も多く、通常は使用開始後早期に生じる1)。このため、嘔気・嘔吐を呈する患者を診察する際は、内服薬の聴取が重要であることは当然ながら、どの薬剤が嘔気の原因となりうるのかを知っておく必要がある。薬剤性に限らないが、嘔吐反射に伝達する経路があるため嘔気・嘔吐が出現しており、この経路を同定したうえで、適切なアプローチ(原因薬剤の中止・制吐薬の選択)が求められる。
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