“JOY”of the World!|ロールモデル百花繚乱・21
「女性」であるアドバンテージを活かして
藤井 美穂
1
1カレスサッポロ時計台記念病院 女性診療科
pp.1441-1445
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203485
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あらためて人生のターニングポイント(表1)を思い返してみると、自身の強い思いに駆られた選択があったわけではなく、1本の道を歩きながら、その時々の先輩や友人、夫の言葉が、私の行動を促してきたように思う。大学の選択では中学入学から6年間ともに学んできた友人2人と、産婦人科を選択する際にはやはり診療科選びを模索していた女友達と話したことを思い出す。
青春時代は、東大紛争から発し全国の大学、さらに高校にも押し寄せてきた学園紛争の最中で過ごした。授業ボイコットで大切な学びの時間は失われ、社会学者の本を読みながら平和や民主主義について熱く語り合った。好奇心旺盛な私は、学生運動に足を踏み入れ、そこで出会った尊敬できる先輩にも影響を受けたものだ。しかし、次第に集団の中にいることに息苦しさを感じ、この生活に終止符を打った。
今、自身のキャリア構築を手探りしているみなさんとは40年もの隔たりがあるものの、時代が流れても変わらないものをお伝えできればと思い、私の医師人生を振り返ってみたい。
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