特集 この診断で決まり!High Yieldな症候たち—見逃すな!キラリと光るその病歴&所見
【CASE】
㊵ 食後に様子がおかしい
小嶌 祐介
1,2,3
1小嶌診療所
2星ヶ丘医療センター総合内科
3市立奈良病院総合診療科
キーワード:
肝性脳症
,
肝硬変のない門脈大循環シャント
,
特発性門脈圧亢進症
Keyword:
肝性脳症
,
肝硬変のない門脈大循環シャント
,
特発性門脈圧亢進症
pp.747-748
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203228
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患者:80歳、女性。
尿路感染で入院中。経過は安定しているが、食後に様子がおかしくなることに気づいた。症状は見当識障害から傾眠までさまざまだが、数時間で改善する。意識障害と判断して血糖値を複数回測定してみたが、190〜230mg/dL程度であった。食後の血圧低下は認めず、脈拍数も正常範囲だった。一般血液検査および血液ガスには異常を指摘できない。反復する可逆性意識障害として代謝性脳症を疑い精査を進めたところ、高アンモニア血症を認めた。肝疾患の既往はない。
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