【臨床小説】後悔しない医者|あの日できなかった決断・第7話
真剣な医者
國松 淳和
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1医療法人社団永生会 南多摩病院 総合内科・膠原病内科
pp.1288-1293
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202852
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前回までのあらすじ 今月のナゾ
第1(4〜6月号)・第2(7〜9月号)エピソードで黒野は、患者が急性増悪する寸前に介入し、“新たな未来”をつくった。筧が「時を戻せる」と形容するその能力は、“治療機会の窓”を察知し逃さない臨床力を象徴するものだった。今回からの新エピソードでは、それとはまた別の黒野の異能が垣間見られる。その能力はどのような形で描かれていくのだろうか?
第七話。黒野は精神科医の仁科に、ある慢性疼痛の症例を相談される。いわゆる不定愁訴も伴っている。不定愁訴は、「心の問題」と片付けられがちではないだろうか。しかし、そうとは限らない。原因不明の「痛み」を患者が訴える時、内科医はどうすればよいのだろう?
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