特集 困っている“あなた”に届く 認知症診療
【コラム 認知症診療トピックス】
❼認知症の早期発見と今後の展望
新井 平伊
1
1アルツクリニック東京
pp.1513-1515
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202415
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早期発見には2つの意味がある。1つは、治療可能な認知症疾患を見つけること、これは回復が望める。もう1つは、進行性神経変性疾患を見つけること、これは発症を遅らせる可能性がある。本稿では、認知症疾患の6割以上を占めるAlzheimer病(AD)に対して、今何ができて期待できるのか、概説したい。
まず、ADの原因はまだ不明であり、一方でアミロイドβ蛋白(Aβ)が神経細胞変性にとって防御反応の可能性も否定できないが、少なくとも病的過程初期にAβの代謝異常があることは確かである。そして、アミロイドPETにより、その脳内Aβの集積を検出できるようになったことも重要なポイントとなる。
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