Editorial
会津から新たな気持ちで
山中 克郎
1
1福島県立医科大学会津医療センター 総合内科
pp.1043
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202236
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
今春から、会津若松(福島県)で勤務を始めた。福島県は東西に長い。会津は福島県の西3分の1を占めるだけであるが、その面積は千葉県に匹敵する。東には、磐梯山と猪苗代湖がある。南西には、尾瀬国立公園が広がっている。「夏が来れば思い出す はるかな尾瀬 遠い空♪」と唱歌にも歌われた、あの尾瀬である。
会津の悲しい歴史は150年前にさかのぼる。戊辰戦争により、会津の町は新政府軍によって破壊され、女性や子どもを含め約3,000人が犠牲となった。若松城を守るために戦った10代の若者たちが自害した、白虎隊の悲惨な物語を知る人も多いであろう。平和な時代に暮らしていると、日本の平和は永遠に続いているように思われる。たった150年前、日本は内戦状態だったのである。戦争は絶対にしてはいけない。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.