#総合診療
#書評:—プライマリ・ケア臨床でみる—腰痛・手足しびれ診療最前線
住谷 昌彦
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1東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部/麻酔科・痛みセンター
pp.703
発行日 2019年6月15日
Published Date 2019/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202135
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痛み診療で伝統のある千葉大学において、痛み診療に関わるさまざまな診療科の多職種の先生方が、痛み・しびれに対して解剖や神経診察の解説に始まり、疾患ごとに典型症例を提示し、その診断・治療についての根拠を簡潔・明確に書かれた教科書である。「最前線」という書籍名のとおり幅広い論文が引用されており、平易な文章ながら学術的な価値も高い内容で、痛みを専門としない医療者から指導的立場にある医師まで、あらゆる人々のニーズに応える読み応えある面白い本であった。
国民の85%が腰痛を経験するなど、痛みはコモンディジーズでありプライマリ・ケアの現場でも対応を求められることが多いが、これに対して解剖や画像所見を含めてわかりやすい図表が配置され、その項を見ただけで理解できるように工夫されている。
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