特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして
【治療に関わる!連携する!】
多職種連携と意思決定支援❷診療所医師編
岩本 善嵩
1
1岩本診療所こうべ往診クリニック
キーワード:
多職種連携
,
チーム医療
,
意思決定支援
Keyword:
多職種連携
,
チーム医療
,
意思決定支援
pp.1230-1233
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201690
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Case
患者:69歳、女性。高齢の夫と2人暮らし。ほぼベッド上で寝たきり。
既往歴:5年前に盲腸がんの手術歴あり。盲腸がんの脳転移巣に対して放射線治療歴あり。
現病歴:けいれん重積発作にて、がん治療後も外来通院中だったA病院に緊急入院。嚥下障害があり、右上肢のポートから高カロリー輸液、抗てんかん薬であるレベチラセタム(イーケプラ®)の点滴にて加療。本人・家族は「家に帰りたい」と思っている。
入院後24日目に退院前カンファレンスが開催され、A病院主治医から「自宅にてイーケプラ®点滴投与が可能かどうか」の問い合わせがあり、「訪問調剤」「訪問看護」を利用することで施行可能な旨を伝えた。入院後40日目に2回目の退院前カンファレンスが開催され、入院後52日目に退院した。
退院前に嚥下機能は少し回復しており、経口摂取とイーケプラ®錠の内服が可能な状態で在宅療養を開始した。退院後38日目には嚥下困難となり、イーケプラ®点滴投与に切り替えた。けいれん発作を起こすことなく徐々に衰弱が進行し、退院後95日目に自宅にて看取りとなった。
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