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病歴
患者:43歳、女性。
主訴:顔面のむくみ。
現病歴:全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus : SLE)で、多剤免疫抑制療法中の患者。入院2日前に人混みに行き、帰りに雨の中を30分くらい歩いた後から鼻汁が出現した。その後から顔面のむくみが出現し、2日経っても症状が改善しないため当院を受診。血液検査で著明な補体低値を認めたため、精査目的で入院した。
ROS(review of systems)(+):鼻汁、咳嗽(軽度で以前と変化なし)、口渇、排尿回数減少。
ROS(-):頭痛、倦怠感、悪寒戦慄、喀痰、咽頭痛、関節痛。
既往歴・並存疾患:
●12年前〜;SLEで治療中(関節痛、発熱、蝶形紅斑、抗ds-DNA抗体・抗核抗体陽性)。
●3年前および2年前;血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura : TTP)を発症し、血漿交換とステロイドパルスなどを施行して、寛解している。
●5カ月前〜:微熱、関節痛、補体低下を生じ、SLEの増悪としてプレドニゾロン(PSL)10mgからプレドニゾロン20mg+ミコフェノール酸モフェチル(MMF)1,000mgに治療強化され、症状は軽快。
アレルギー歴:なし。
薬剤歴:プレドニゾロン20mg、ミコフェノール酸モフェチル1,000mg、エソメプラゾール20mg、レボセチリジン5mg、テルミサルタン40mg、アレンドロン酸ナトリウム35mg/週。
家族歴:母方従兄弟が、重症筋無力症。
喫煙歴:5本/日×20年(41歳、入院時に禁煙)。
飲酒歴:機会飲酒。
患者背景:夫、子ども2人(15歳、13歳)との4人暮らし。
職業:看護師。
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