特集 感染症外来診療「賢医の選択」—検査・経口薬・ワクチンをどう使えばいいんですか?
【感染症に対する経口薬のChoosing Wisely—適正使用のコツ】
経口第三世代セフェム系薬および経口カルバぺネム系薬
忽那 賢志
1
1国立国際医療研究センター 国際感染症センター・国際感染症対策室
キーワード:
経口第三世代セフェム系薬
,
経口カルバペネム系薬
,
DU
Keyword:
経口第三世代セフェム系薬
,
経口カルバペネム系薬
,
DU
pp.499-502
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201453
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Pitfall Case1
患者:30代、男性。
現病歴:特に基礎疾患はない。4カ月前からう歯の治療をしている。3カ月前から微熱と倦怠感が出現するようになり、2カ月前に近医を受診した。風邪との診断で抗菌薬(セフカペンピボキシル)を処方され、様子を見ていた。抗菌薬を内服すると数日で解熱が得られるが、内服を止めてしばらくするとまた微熱と倦怠感が出現するため、近医を受診して抗菌薬(セフカペンピボキシル)を処方してもらうことを繰り返していた。徐々に倦怠感が増強し、労作時呼吸苦も出現してきたため、救急車を要請して当院に救急搬送された。
来院後の経過:来院時38℃台の発熱があり、聴診上心雑音が聴取された。歯科治療歴と併せて、感染性心内膜炎が疑われたため、経胸壁心臓超音波検査を行ったところ、僧帽弁に疣贅を認めた。来院時に採取された血液培養からは細菌は検出されなかったが、3日後に改めて採取した血液培養からは、緑色レンサ球菌(viridans Streptococcus)が検出され、感染性心内膜炎と診断された。
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