Editorial
“めまい”に目を回さないために
上田 剛士
1
1洛和会丸太町病院救急・総合診療科
pp.1299
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201147
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“めまい”は非常によく遭遇する症状で、一般外来を受診する患者の2%が、1年以内に“めまい”を経験するとされます1)。そこで本特集では、日常診療において避けては通れない“めまい”を取り上げることにしました。
“めまい”の語源は「目が回る」とされていますが、漢字で表記すると、「眩暈」や「目眩」となります。「玄」には「黒、闇」という意味があり、「暈」とは太陽または月のまわりに見える輪のような光を指します。つまり、同じ“めまい”という言葉の中に、前失神や回転性めまいが含まれていることになります。このことからもわかるように、“めまい”を起こす病態にはさまざまなものがありますが、“めまい”の性状による分類は、必ずしも病態を正確に反映しないことが、診療をより難しいものにしています。
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