特集 見逃しやすい内分泌疾患─このキーワード、この所見で診断する!
【Case series 2 ロジカルに迫り確定診断を導く!】
尿路結石+高Ca血症
野津 雅和
1
,
山内 美香
1
,
杉本 利嗣
1
1島根大学医学部 内科学講座内科学第一
キーワード:
尿路結石
,
高Ca血症
,
原発性副甲状腺機能亢進症
Keyword:
尿路結石
,
高Ca血症
,
原発性副甲状腺機能亢進症
pp.1065-1067
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201056
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Case
尿路結石が発見契機となった原発性副甲状腺機能亢進症の1例
患者:55歳、女性。
既往歴:53歳時に転倒し、左橈骨遠位端骨折。
現病歴:数週間前より背部に鈍痛を自覚することがあった。早朝に突然強い背部痛が出現し、悶絶していたため、家族から救急車を要請され救急外来に搬送された。受診時の尿検査にて尿潜血(3+)、生化学検査にてCa 10.9mg/dLと高値であった。鎮痛薬の投与により背部痛が改善後、腹部エコーを行ったところ、左腎盂の拡張を認めた。腹部単純X線検査をしたところ、左尿管に結石を疑う陰影を認めた。再診時の検査にて、尿中Ca/尿中Cr 0.38と、高Ca尿症を認め、血清Ca 11.2mg/dLに対しintact PTH(副甲状腺ホルモン)263pg/mLと高値であり、「原発性副甲状腺機能亢進症」(primary hyperparathyroidism:pHPT)と診断された。
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