特集 見逃しやすい内分泌疾患─このキーワード、この所見で診断する!
【Case series 2 ロジカルに迫り確定診断を導く!】
肥満+多毛
柳瀬 敏彦
1
1福岡大学医学部内分泌・糖尿病内科
キーワード:
肥満
,
多毛症
,
無月経
,
Cushing症候群
,
多囊胞性卵巣症候群
Keyword:
肥満
,
多毛症
,
無月経
,
Cushing症候群
,
多囊胞性卵巣症候群
pp.1068-1071
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201057
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Case
肥満・無月経・多毛症を主訴に来院した若年女性
患者:16 歳、女性。
主訴:無月経と多毛症。
家族歴・生活歴:特記事項なし。
現病歴:幼少時より肥満傾向を認めた。12歳時に月経様の出血を認めたが、以後は無月経であった。12歳頃より10kgの体重増加を認め、多毛および声の低音化が目立つようになった。精査目的で入院。
身体所見:身長161cm、体重88kg(BMI=34kg/m2)、血圧130/78mmHg、脈拍数80回/分。口唇周囲・下顎・下腹部・四肢に剛毛を認める。顔面に面皰あり。両側腋窩に黒色表皮腫 G2 あり。乳房発育は良好。神経学的異常なし。
内分泌学的検査:ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)41.9pg/mL、GH(成長ホルモン)1.10ng/mL、PRL(プロラクチン)8.9ng/mL、LH(黄体形成ホルモン)7.0mIU/mL、FSH(卵胞刺激ホルモン)8.2mIU/mL、FT4(遊離サイロキシン)1.59ng/dL、コルチゾール15.3μg/dL、DHEA-S(dehydroepiandrosterone sulfate)372μg/dL(68〜300)、テストステロン1.01ng/mL(0.6〜0.9)、遊離テストステロン4.0pg/mL(<2.7)、E2(エラストラジオール) 38.5pg/mL。
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