特集 コミュニケーションを処方する—ユマニチュードもオープンダイアローグも入ってます!
【実践編】
心理学からみたユマニチュード
𠮷川 左紀子
1
1京都大学 こころの未来研究センター
pp.603
発行日 2017年5月15日
Published Date 2017/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200911
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「見る」「話す」「触れる」を組み合わせたケア技術(p.593・618)を身につけた、ユマニチュードの熟練者がケアをする。そのケアによって、それまで人との関わりを拒絶したり、生きる気力を失っていた(ように見えた)認知症の人の心が変化し、「動こう」という意欲が復活して、「立つ」「歩く」という人間らしいあり方を回復してゆく──。その様子を見た人が、「まるで魔法のよう」と表現したそうだ。
「魔法ではなく、誰でも身につけることができる技術です」
そう本田美和子医師は言う。しかし、ユマニチュードに初めて接し、実際にケアを受けた人の変化を目の当たりにすると、「魔法のよう」と表現したくなる気持ちもよくわかる。
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