特集 感染症ケアバンドル・チェックリスト
【総論】
バンドル・チェックリスト・ベーシックス—エビデンス,使用のコツとピットフォール
本田 仁
1
1東京都立多摩総合医療センター感染症科
キーワード:
バンドル
,
チェックリスト
,
介入
Keyword:
バンドル
,
チェックリスト
,
介入
pp.558-559
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200579
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病院における「質の改善」のためには,さまざまな介入が必要である.「改善」の概念は石川馨氏ら先駆者による提唱があり1),これは企業において非常に効果の高い改善効果をもたらした.医療の世界も他業界と同様に,ミスや生じてほしくない合併症を完全に回避することは困難である.ただ,医療界におけるミスは患者に直接被害を及ぼす可能性があるため,医療従事者はこの状況をできるだけ最小限にするよう努力する必要がある.
感染症,特に医療関連感染症の予防に関して,「バンドル(束)・チェックリスト」の導入は,過去の研究で示されているとおり,大きな改善をもたらした.当たり前のことをチェックリストにして,その内容を確認しながら医療を進めていくという,一見当たり前すぎることを確実に履行していくことが,ミスを最小限に抑えるのである.
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