特集 健診データで困ったら─こんな検査結果を持ってこられたら
【総論】
2.健康診断と遺伝子検査—予防医療の時代に向けて
河津 晶子
1,2
1聖路加国際病院 一般内科
2聖路加国際病院 人間ドック科
キーワード:
遺伝子検査
,
DTC遺伝学的検査
,
SNP
,
GWAS
,
ACCEモデル
,
医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン
,
予防医療
Keyword:
遺伝子検査
,
DTC遺伝学的検査
,
SNP
,
GWAS
,
ACCEモデル
,
医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン
,
予防医療
pp.725-728
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200304
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2013年5月,乳癌と卵巣癌の発症リスクに関わる遺伝子検査(乳癌感受性遺伝子1;BRCA1)の結果を受けて,ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーが予防目的で両乳腺切除を行った.その報道を契機に,日本国内でも「遺伝子検査」への注目が集まるようになり,“遺伝子ドック”などの名称で予防医療サービスに加える施設や,インターネットなどで直接消費者に遺伝子検査サービスを提供する企業も増えてきている.しかし,「遺伝情報」は検査を受けた個人だけのものではないため,結果を伝える際の倫理的配慮や情報の管理,また検査精度の問題など多くの課題があり,慎重に取り扱われなければならない.
本稿では,遺伝子検査の紹介と医療者が取り扱う際の注意点を概説し,健康診断・予防医療における遺伝子検査の今後の課題について考察したい.
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