特集 ここを知りたい!頭部外傷初期対応・慢性期ケア
【場面別頭部外傷初期アプローチ】
小児の軽症頭部外傷への対応
植松 悟子
1
1国立成育医療研究センター救急診療科
キーワード:
頭蓋内損傷(G1)
,
高エネルギー外傷(G2)
,
頭蓋骨骨折
,
頭部皮下血腫(G3)
,
意識障害
Keyword:
頭蓋内損傷(G1)
,
高エネルギー外傷(G2)
,
頭蓋骨骨折
,
頭部皮下血腫(G3)
,
意識障害
pp.631-634
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200277
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Case
患児:6カ月,男児.
既往歴:なし.
現病歴:自宅の両親のベッドに児を寝かせていた.母親は隣の台所で夕食の準備をしていたが,「ドン」と音がして泣き声が聞こえたため,すぐ隣室に行ったところ,児はフローリングの床で腹臥位の状態で啼泣していた.前額部に3cmの皮下腫脹を認め,泣きやまなかったので救急外来を受診した.診察時,意識清明,身体所見で前額部皮下腫脹を認める以外に特記すべき所見はなく,母に抱かれている状態では機嫌もよく,普段と変わらない様子であることを確認した.頭蓋内損傷(G1)のリスクは低いと判断して,母親に頭部打撲後の注意事項を説明し,同じ内容のリーフレットを渡して帰宅した.翌日の予定再診でも状態が変わりないことを確認し,自宅で児の変化に気をつけて過ごしていただくよう説明した.
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