特集 高齢者救急の落とし穴─紹介する時,される時
【ミニレクチャー】
救急現場でもできる高齢者総合的機能評価—comprehensive geriatric assessment:CGA
本村 和久
1
1沖縄県立中部病院 プライマリケア・総合診療科
pp.571-574
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200256
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Case
重篤疾患であるにもかかわらず治療継続を希望しなかった1例
患者:94歳,女性.長男夫婦と3人暮らし.
ADLは自立.通院歴はない.
現病歴:突然の意識消失発作があり,長男が119番し救急センターに搬送された.来院時には意識は清明で,バイタルサインにも問題はなかった.身体所見で心音異常(収縮期駆出性雑音)があり,心エコー検査で,重度の大動脈弁狭窄症が見つかった.他の検査からも,意識消失発作の原因は大動脈弁狭窄症による可能性が高いという診断となった.本人は「早く家に帰してほしい」「どこも悪いところはないので(医療機関には)通院しない」との訴えがあった.今後の方針をどうしたらよいか?
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