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特集 肝画像診断―US・CT・MRIのNext Stage
各論
肝腫瘍診断の Next Stage―ソナゾイド ®造影:肝細胞癌のサーベイランスへの応用
Sonazoid-enhanced ultrasonography: application to the surveilance of hepatocellular carcinoma
工藤 正俊
1
,
畑中 絹代
1
,
熊田 卓
2
Masatoshi KUDO
1
,
Kinuyo HATANAKA
1
,
Takashi KUMADA
2
1近畿大学 医学部消化器内科
2大垣市民病院 消化器科
1Department of Gastroenterology and Hepatology,Kinki University School of Medicine
2Department of Gastroenterology,Ogaki Municipal Hospital
キーワード:
肝細胞癌
,
ソナゾイド ®
,
スクリーニング
,
サーベイランス
,
微小サテライト
,
門脈浸潤
Keyword:
肝細胞癌
,
ソナゾイド ®
,
スクリーニング
,
サーベイランス
,
微小サテライト
,
門脈浸潤
pp.13-20
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100337
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要旨
ソナゾイド ®造影超音波は低音圧スキャンによる血流のリアルタイムイメージと,静注後10分以降に観察される安定したKupffer phase imageの2つが得られることが最大の特徴である.この特徴を利用することにより Bモード超音波では視認できない結節でもKupffer defectを有する結節に対しては,その時点でソナゾイド ®を再静注するdefect re-perfusion imagingにより明瞭に多血肝癌の同定,局所再発病巣の同定・確認,ならびに造影下穿刺などの治療支援に応用されるようになってきた.今回筆者らは,肝硬変症例292例に対しKupffer phase scanによるスクリーニングを行い Bモードでは視認不能の微小多血肝癌16結節を発見し根治的治療をし得た.この結果はソナゾイド ®造影エコーのKupffer phaseスクリーニングが通常の Bモードによるスクリーニングよりも,より鋭敏であることを示唆している.このpilot studyの結果を踏まえ現在ソナゾイド ®Kupffer phaseスクリーニングと Bモードスクリーニングの小肝癌診断能についての多施設共同無作為化比較試験が進行中である.〔clinical trials.gov(NCT00822991)〕
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