内視鏡的アプローチ―内視鏡的胆管ドレナージ・内視鏡的経鼻胆管ドレナージ

Endoscopic biliary stenting (EBS) and endoscopic nasobiliary drainage

要旨

　内視鏡的胆道ドレナージ術(endoscopic biliary drainage；EBD)には，経鼻ドレナージ術(endoscopic nasobiliary drainage；ENBD)と胆管内視鏡的胆道ステント留置術(endoscopic biliary stenting；EBS)とがある．EBSに使用されるステントは金属性(metallic stent；MS)とプラスチックステント(plastic stent：PS)に大別される．良性胆道狭窄には，PSが使用される．悪性胆道狭窄にはPS，またはMSが使用される．MSでもポリウレタンやシリコンなどで被覆されたcovered MSが総胆管中下部悪性狭窄に有効である．肝門部悪性狭窄には，PSに比してuncovered MSで開存期間が良好である．片葉ドレナージよりも両葉ドレナージのほうが，またPSよりもuncovered MSのほうが開存期間も長い．uncovered MSによる両葉胆管ドレナージ術を呈示した．