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特集 EUS・IDUSの最近の進歩
EUSによる膵癌と腫瘤形成性膵炎との鑑別ならびに進展度診断
Evaluation of Pancreatic Cancer by Endoscopic Ultrasound: Differential Diagnosis from Pancreatitis and Assessment of Tumor Extension
朝倉 徹
1
,
山極 哲也
1
,
下瀬川 徹
1
Tohru ASAKURA
1
,
Tetsuya YAMAGIWA
1
,
Tooru SHIMOSEGAWA
1
1東北大学大学院消化器病態学分野
1Division of Gastroenterology, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
超音波内視鏡
,
膵癌
,
腫瘤形成性膵炎
,
進展度診断
Keyword:
超音波内視鏡
,
膵癌
,
腫瘤形成性膵炎
,
進展度診断
pp.309-314
発行日 2002年5月15日
Published Date 2002/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900411
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膵癌の診断におけるEUSの役割について概括する.膵腫瘤の質的診断についてEUSは詳細な情報を提供し得るが,腫瘤形成性膵炎と癌の鑑別はなお容易ではない.内部点状高エコー,penetrating duct signの有無などが鑑別のポイントであるが,他のmodalityによる画像と併せて診断する必要がある.また膵癌の進展度診断においてもEUSの有用性が報告されてきた.門脈系静脈への浸潤(PV),動脈浸潤(A),膵内胆管浸潤(CH)については腫瘍との関係を描出することで診断が可能である.膵前方被膜浸潤(S),後方組織への浸潤(RP)については直接腹膜や脂肪組織への浸潤を見るのは困難で間接的な評価が必要である.また最近,他の横断画像の進歩により進展度診断におけるEUSの位置付けが変化しつつあることも念頭に置くべきであろう.
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