Japanese
English
症例報告
高齢者正常肝に発生した硬化型肝細胞癌(scirrhous type)の1例
A Case of Scirrhous Hepatocellular Carcinoma Ocurring in a Normal Liver of an Elderly Man
澤武 建雄
1
,
大崎 往夫
1
,
木村 達
1
,
米門 秀行
1
,
喜多 竜一
1
,
国立 裕之
1
,
高松 正剛
1
,
清水 達夫
1
1大阪赤十字病院消化器内科
キーワード:
硬化型肝細胞癌
,
fibrolamellar carcinoma
,
正常肝
Keyword:
硬化型肝細胞癌
,
fibrolamellar carcinoma
,
正常肝
pp.789-793
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900356
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患者は77歳男性.一過性脳虚血発作後,近医通院中であったが,スクリーニングの腹部超音波検査で,肝S7/8に単発する径6cmの肝腫瘍を指摘され当院に紹介された.血液検査では肝機能正常でHBVマーカー陰性,HCV抗体陰性で腫瘍マーカーはAFP67.9ng/ml,AFPL 3分画57.0%,PIVKA-II 3550IU/mlであった.エコー下肝生検にて中分化型肝細胞癌と診断し肝右葉切除を施行.腫瘍は豊富な線維性間質を有し,その一部はfibrolamellar carcinoma (FLC)に類似していたが腫瘍細胞の特徴から硬化型肝細胞癌と診断した.術前のdynamic CT,MRI,血管造影では豊富な線維性間質を反映した特徴的な画像を呈しており,興味深いと思われた.
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