技術講座 超音波技術の新しい展開
ドプラによる腫瘍の診断―カラードプラによる肝細胞癌治療評価
安原 一彰
1
,
仲野 敏彦
1
,
長門 義宣
1
,
植田 吉彦
1
,
厳 俊
1
,
瀬田 敏勝
1
,
小山 秀彦
1
,
鈴木 利也
1
,
伊藤 文憲
1
,
久満 董樹
1
,
近藤 福雄
2
1社会保険船橋中央病院内科
2社会保険船橋中央病院病理
pp.387-391
発行日 2001年5月15日
Published Date 2001/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900300
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●はじめに
肝細胞癌の診療において治療効果判定は,治療の有効性を把握し局所をコントロールするうえで大変重要な判定となる.さらに経過中の局所の治療効果判定,つまり局所再発診断は追加治療に直結する診断であり患者の予後を決定する大きな要素である.現在肝細胞癌の治療後の効果判定にはダイナミックCT,ダイナミックMRIなど造影剤を用いた血流診断が用いられている1).超音波ドプラは非侵襲的かつ簡便な検査であり被曝の問題もなく,繰り返し血流を観察できるため肝癌治療後の経過観察に大変好都合な検査である2~9).ドプラによる肝癌治療評価に関し,ドプラの利点と課題,他の検査の中での位置づけを考察する.
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