Japanese
English
特集 稀な肝悪性腫瘍―画像と病理
肝血管肉腫
Hepatic Angiosarcoma
猪狩 功遺
1
,
高野 浩一
1
,
亀井 明
1
,
佐藤 栄一
1
,
浅原 新吾
1
,
清水 深雪
1
,
藤田 直哉
1
,
藤田 力也
2
,
奈良橋 俊子
3
,
石川 雄一
3
Takaaki IKARI
1
,
Kouichi TAKANO
1
,
Akira KAMEI
1
,
Eiichi SATO
1
,
Shingo ASAHARA
1
,
Miyuki SHIMIZU
1
,
Naoya FUJITA
1
,
Rikiya FUJITA
2
,
Toshiko NARAHASHI
3
,
Yuichi ISHIKAWA
3
1癌研究会附属病院内科
2癌研究会附属病院内視鏡部
3癌研究会附属病院研究所病理
1Department of Internal Medicine,Cancer Institute Hospital
2Department of Endoscopy,Cancer Institute Hospital
3Department of Pathology,Cancer Research
キーワード:
混合型肝癌
,
画像診断
,
肝切除
,
肝炎ウイルスマーカー
,
腫瘍マーカー
Keyword:
混合型肝癌
,
画像診断
,
肝切除
,
肝炎ウイルスマーカー
,
腫瘍マーカー
pp.535-540
発行日 2003年7月15日
Published Date 2003/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100443
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要旨 患者は65歳,男性.主訴は発熱,腰痛.他院で左腎腫瘍,肝腫瘍の診断を受け,2001年6月,当院を受診.USで肝全体に不規則な低エコーを伴う,高エコー腫瘤が多発,左腎にも同様の腫瘍を認めた.単純CTで肝腫瘤は低吸収域,造影CTの早期相では低吸収域で,内部の一部が濃染した.肝実質相では造影効果が持続した.MRIのT1強調像で低信号から等信号,T2強調像で不整な高信号,ガドリニウムで造影後は内部の一部に造影効果を認めた.血管造影は動脈相で肝動脈が圧排,伸展され,末梢にvascular lakeを認め,毛細血管相では不規則な濃染が残った.壊死を伴う血管由来の肝悪性腫瘍,腎転移と考え,3回目の肝生検でCD31が陽性となり肝血管肉腫と診断した.肝動脈塞栓術にて一時全身状態は改善したが,その後,肝不全となり同年12月に永眠された.剖検で肝血管肉腫,腎転移,骨転移であった.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.