Japanese
English
特集 外科が求める膵腫瘍の術前画像
膵臓の局所解剖
Topographic Anatomy of the Pancreas
佐藤 達夫
1
,
坂本 裕和
1,2
,
出来 尚史
1,3
Tatsuo SATO
1
,
Hirokazu SAKAMOTO
1,2
,
Hisashi DEKI
1,3
1東京医科歯科大学大学院機能解剖学
2筑波技術短期大学視覚部
3財団法人化学療法研究所
1Unit of Functional Anatomy,Tokyo Medical and Dental University Graduate School
2Tsukuba College of Technology,Division for the Visually Impaired
3Institut of Chemotherapy
キーワード:
膵臓の局所解剖
,
膵臓の血管
,
腹腔神経叢の膵分布
,
膵臓のリンパ系
Keyword:
膵臓の局所解剖
,
膵臓の血管
,
腹腔神経叢の膵分布
,
膵臓のリンパ系
pp.617-625
発行日 2003年9月15日
Published Date 2003/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100409
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要旨 膵臓をおおう腹膜は他の構造物の腹膜と癒合して複雑なfusion fasciaeをつくっており,それらは手術中に剥離層として利用される.動脈分布については,膵臓が大動脈のすぐ前をまたいで左右に伸び,腹腔・上腸間膜両動脈間に挟まれている位置関係を念頭に置いて考えることが望まれる.腹腔神経叢のすぐ前に位置する膵頭神経叢は強い帯状の束をつくり,リンパ管群に対する隔壁の役割を果たしている.膵頭前面のリンパ管群は主として上腸間膜リンパ節に流入する.膵頭後面のリンパ管群は,左腎静脈上縁の高さの大動静脈間リンパ節に流入する.膵頭上縁と門脈の交叉箇所のリンパ節(膵十二指腸後リンパ節の上群)にも留意する必要がある.
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