Japanese
English
症例報告
胆囊内異所性胃粘膜組織の1例
A Case of Heterotopic Gastric Mucosa in the Gallbladder
吉本 和仁
1
,
一二三 倫郎
1
,
竹熊 与志
1
,
川口 哲
1
,
北田 英貴
1
,
吉永 秀哉
1
,
野中 康一
1
,
奥田 彩子
1
,
田中 栄治
2
,
横溝 博
2
,
平田 稔彦
2
,
山根 隆明
2
,
福田 精二
3
Kazuhito YOSHIMOTO
1
,
Michio HIFUMI
1
,
Yoshi TAKEKUMA
1
,
Tetsu KAWAGUCHI
1
,
Hideki KITADA
1
,
Syuya YOSHINAGA
1
,
Koichi NONAKA
1
,
Ayako OKUDA
1
,
Eiji TANAKA
2
,
Hiroshi YOKOMIZO
2
,
Toshihiko HIRATA
2
,
Takaaki YAMANE
2
,
Seiji FUKUDA
3
1熊本赤十字病院消化器科
2熊本赤十字病院外科
3熊本赤十字病院病理
1Department of Gastroenterology,Japanese Red Cross Kumamoto Hospital
2Department of Surgery,Japanese Red Cross Kumamoto Hospital
3Department of Pathology,Japanese Red Cross Kumamoto Hospital
キーワード:
胆囊隆起性病変
,
胆囊異所性胃粘膜組織
,
胆囊摘出術
Keyword:
胆囊隆起性病変
,
胆囊異所性胃粘膜組織
,
胆囊摘出術
pp.617-622
発行日 2006年9月15日
Published Date 2006/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100207
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患者は39歳女性.人間ドックの腹部超音波検査(以下,腹部US)にて胆囊隆起性病変を指摘され来院.理学所見,血液検査,腫瘍マーカーは異常なし.腹部USで胆囊体部に13mm大の表面平滑な広基性の高エコー腫瘤を認め,内部には小さな低エコー域が散在していた.CTではなだらかな粘膜下腫瘍様の隆起で不均一に腫瘤濃染像を呈した.MR T2強調画像では腫瘤自体は低信号に描出されるものの,腫瘤の深部に高信号域が小囊胞状に散在性に描出された.胆囊癌または胆囊腺筋腫症の診断で開腹胆囊摘出術を施行した.切除標本の腫瘤部の肉眼所見は粘膜下腫瘍様隆起で,組織学的には胃腺窩上皮,幽門腺上皮,胃底腺上皮が混在して結節を形成しており,病変の深部で腺管が囊胞状に拡張する傾向が認められた.背景胆囊粘膜には化生性変化は認めなかった.組織学的には以上の所見より胆囊内異所性胃粘膜組織と診断された.
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