State of the Art
MCNとの鑑別が困難であった膵内副脾に発生したEpithelial cystの1例
肱岡 範
1
,
一二三 倫郎
1
,
吉永 秀哉
1
,
竹熊 与志
1
,
川口 哲
1
,
北田 英貴
1
,
浦田 孝広
1
,
長岡 克弥
1
,
階子 俊平
1
,
横溝 博
2
,
平田 稔彦
2
,
山根 隆明
2
,
二之宮 謙次郎
3
,
佐藤 敏美
3
1熊本赤十字病院消化器科
2熊本赤十字病院外科
3熊本赤十字病院病理
pp.352-355
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100062
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患者 61歳,女性
主訴 なし
既往歴・家族歴 特記すべきことはない.
現病歴 2007年7月,健康診断での腹部超音波検査にて膵尾部の囊胞性病変を指摘され,同年8月に当科に紹介となった.
現症 腹部は平坦軟で肝・脾は触知しなかった.
血液生化学所見 腫瘍マーカー(CEA,CA19-9)を含め異常値を認めなかった.
腹部US 膵尾部に32mm大のcystic patternを呈する腫瘍を認めた.後方エコーの増強を認め,内部に一部高輝度な内容物を疑う所見を呈していた(図1).
EUS 胃内走査にて膵尾部に約30mm大の境界明瞭なcystic patternを呈する腫瘍像がみられた.その辺縁は厚さ2,3mmの比較的厚い被膜様構造を有していた.走査範囲内では囊胞は単房性で隔壁や充実部分は認めなかった(図2).
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