Japanese
English
症例報告
囊胞成分を認めないSolid Pseudopapillary Tumor(SPT)の1例
A Case of Pancreatic Solid-pseudopapillary Tumor Without Cystic Component
宮田 英樹
1
,
飯星 知博
1
,
佐々木 民人
1
,
村上 義昭
2
,
有広 光司
3
,
茶山 一彰
1
Hideki MIYATA
1
,
Tomohiro IIBOSHI
1
,
Tamito SASAKI
1
,
Yoshiaki MURAKAMI
2
,
Kouji ARIHIRO
3
,
Kazuaki CHAYAMA
1
1広島大学大学院医薬学総合研究科分子病態制御内科学(旧内科学第一)
2広島大学大学大学院病態制御医科学講座外科学
3広島大学大学院病院病理
1Department of Medicine and Molecular Science,Division of Frontier Medical Science,Programs for Biochemical Research,Graduate School of Biomedical Science,Hiroshima University
2Department of Surgery,Graduate School of Biomedical Science,Hiroshima University
3Department of Pathology,Hiroshima University
キーワード:
SPT
,
造影効果
,
囊胞性分(出血性壊死)
,
被膜形成
,
β-カテニン
Keyword:
SPT
,
造影効果
,
囊胞性分(出血性壊死)
,
被膜形成
,
β-カテニン
pp.830-837
発行日 2005年11月15日
Published Date 2005/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100086
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要旨 患者は38歳女性,人間ドッグの際の腹部超音波検査で膵頭部に径20 mm大の腫瘤を指摘され精査加療目的にて当科入院となった.各種画像診断にて,腫瘤は膨張性発育を呈する充実性成分のみから構成され,辺縁に被膜形成を示唆する低エコー帯を持つ乏血性の腫瘍であった.内部は分葉状で超音波内視鏡上は3つのコンポーネントに分かれていた.当院外科にて幽門輪温存膵頭十二指腸切除を施行した.病理学的には被膜形成のない充実性成分のみからなるSPTであった.術前に乏血性内分泌腫瘍との鑑別は困難であったが,レトロスペクティブに考えるとどの画像所見もSPTに矛盾せず,本症例はSPTの比較的初期の病変であると考えられた.(消化器画像2005;7:830―837)
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