講座 症候からみた腹部エコー検査のこつ
鑑別のポイントと描出のテクニック
下痢
本田 伸行
1
,
小野田 結
1
,
廣辻 和子
2
,
西條 晴美
2
,
稲畑 利彦
2
,
宮本 一郎
2
1医真会八尾総合病院放射線科
2医真会八尾総合病院臨床検査科
pp.729-733
発行日 2005年9月15日
Published Date 2005/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100071
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はじめに
下痢とは,液状あるいは泥状の糞便が排出される状態であり,原因は消化管疾患だけではなく,肝・胆・膵などの腹部臓器の異常,さらには機能性や内分泌・アレルギー性疾患など多岐にわたる.臨床症状などから疾患を予測して治療が開始されることが多く,下痢を主訴に超音波(以下,US)検査を依頼されることは少ないが,胃腸液や下痢便といった液状物が充満した消化管はUS診断の絶好の対象である.
本稿では,下痢状態の大腸を取り上げ,着目すべき所見および鑑別ポイントについて述べる.
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