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●はじめに
みなさん,こんにちは.まず標準走査の解説に入る前にコンベックス型超音波内視鏡をすでにお使いになっておられる先生,またはこれから使ってみようとお考えの先生に是非知っておいていただきたいことがあります.ヨーロッパやアメリカの先生がそう思っているように,日本の先生もコンベックス型超音波内視鏡を単に穿刺の道具だと思っていませんか? もちろん穿刺生検には優れた機能を発揮しますので半分は正解ですが,半分は間違いです.コンベックス型超音波内視鏡はこれでなかなかどうして,非常に優れものの機器なのです.画像描出に関してもラジアル型超音波内視鏡では得られないような超音波像が得られることをこの連載をお読みいただき是非理解していただきたいと思います.
私の長年尊敬する渡辺英伸先生(新潟大学名誉教授病理学)は常々,「時間があればプレパラートを見ているけど,プレパラートは見る度に新たな発見があって,いつも感激すると」とおっしゃっています.実は私も全く同じことを最近感じています.「コンベックス型超音波内視鏡で検査をするたびに新たな発見があって,いつも感激しています」.本連載で私の感激を少しずつ小出しにして読者の先生方にお伝えしようと思っています.
すでに連載第1回目では「君は副腎を見たか?」で感激の一部分を披露しましたが,お気づきいただいていたでしょうか.連載第2回目は「胃からの走査その1」と題して,“胃内から大動脈の左半分の臓器を描出する”を記述しました.今回は第3回目として「胃からの走査その2」と題して,“胃内から大動脈の右半分の臓器を描出する”を記載します.ラジアル型超音波内視鏡では決して見られないような画像を提示しますから最後までお読みください.
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