Japanese
English
連載 神経学を作った100冊(84)
ヘイメイカー,ウッドホール『末梢神経外傷―診断の理論』(1945)
One Hundred Books which Built up Neurology (84)-Haymaker W, Woodhall B: "Peripheral Nerve Injuries. Principles of Diagnosis" (1945)
作田 学
1
Manabu Sakuta
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
1Department of Neurology, Japanese Red Cross Medical Center
pp.1544-1545
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101678
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
ヘイメイカー(Webb Edward Haymaker;1902-1984)は,米国の神経学者である。南カロライナ州のクレムゾン大学とチャールストン大学で学び,次いで南カロライナ医科大学から1928年にM.D.の学位を受けた。しかしながら,残念なことに現在の南カロライナ医科大学のウェブサイトにはヘイメイカーの足跡は残っていない。1934年にマギル大学教授のペンフィールド(Wilder Graves Penfield;1891-1976)が新たに創設したモントリオール神経学研究所にフェローとして招かれた。ここで1年を過ごし,マギル大学から修士号を得た。その後カリフォルニア大学のサンフランシスコ校とバークレイ校で6年間神経解剖学の教鞭を執った1)。第二次世界大戦が勃発したため1942年に陸軍中尉として,ワシントンD.C.の陸軍病理学研究所に勤務することとなった。その後20年間をここで過ごし,陸軍中佐にまで昇格した。
この間,今回紹介する末梢神経外傷についての書物を脳神経外科医のウッドホール(Barnes W. Woodhall;1905-1985)と共著で出版した2)。のちにデューク医科大学脳神経外科教授になったウッドホールは,多くの医師の協力を得て3,656例の神経損傷の回復過程について671頁ものモノグラフを出版している3)。
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.