書評
「《神経心理学コレクション》アクション」―丹治 順,地●著 山鳥 重,河村 満,池田 学●シリーズ編集
高田 昌彦
1
1京都大学霊長類研究所
pp.778
発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101241
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本書を初めて手にし,いつものようにまず「序」に目を通した。残りは時間のあるときにと思っていたが,まるで評判の推理小説を読むかのように,そのまま時間を忘れて一気に読み切ってしまった。
私は著者の丹治順先生と以前から懇意であり,また,著者と著者の研究グループが長年にわたって展開してきたさまざまな大脳研究の中身をかなりよく知っている1人ではあるが,改めて読み進めてみると,本書はまさに40年以上に及ぶ大脳生理学者としての著者自身のヒストリーが綴られた“読み物”であった。最も驚くべきは,この“読み物”のシナリオ全体がほとんど著者自身の研究のみで描かれていることである。
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