書評
「《神経心理学コレクション》音楽の神経心理学」―緑川 晶●著 山鳥 重,河村 満,池田 学●シリーズ編集
岩田 誠
1,2
1東京女子医科大学・神経内科
2メディカルクリニック柿の木坂
pp.57
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101694
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
以前から,いつかはこのタイトルで書かれるであろうことを期待していた著者の書物ということで,大きな期待を持って読み始めた途端,著者の語り口に引き込まれてしまった。私自身,音楽を愛する者の一人として常日ごろ思っていること,すなわち音楽とは多数の人々が同時に交流するコミュニケーションの最良の方法であるということを,この本の著者は,「はじめに」と題された冒頭の章で,実に鮮やかに示してくれたからである。これを読んだ私は,とっさに橘曙覧の歌「たのしみは そぞろ読みゆく書の中に われとひとしきひとをみしとき」を思い出した。
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.