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連載 神経学を作った100冊(63)
ガワーズ『神経系疾患の手引書』(1886,1888)
One Hundred Books which Built up Neurology (63)-William Richard Gowers: "A Manual of Diseases of the Nervous System" (1886,1888)
作田 学
1
Manabu Sakuta
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
1Department of Neurology,Japanese Red Cross Medical Center
pp.308-309
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101154
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41歳のガワーズ(William Richard Gowers;1845-1915)は,それまでの神経学史上初めてすべての神経学分野を網羅する百科事典的な書物を出版した。それが『神経系疾患の手引書第1巻 症候学,脊髄疾患,末梢神経疾患,筋疾患』(xv+463頁)の出版であり1),これは2年後に『第2巻 脳疾患』(viii+975頁)をもって完結する2)。
これに先立つこと10年,1876年にドイツのエルプ(Wilhelm Heinrich Erb;1840-1921)も末梢神経や脊髄についての百科事典的な神経学書を出版していたが,神経疾患を網羅しているとはいえなかった。
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