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特集 神経回路解析法の最近の進歩
特集にあたって
Introduction
石塚 典生
1
Norio Ishizuka
1
1東京都医学研究機構東京都神経科学総合研究所
1Tokyo Metropolitan Institute for Neuroscience
pp.205-207
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100641
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はじめに
神経系は神経細胞の結合により作り出された伝導路の集合体であり,神経系の機能を知るうえで神経解剖学は,伝導路の解析に膨大な労力を世紀を超えて傾注し,多くの所見を蓄積してきた。しかしながら,神経回路はいまだすべてが解明されたとは言えず,現在でもなお解析すべき点が多く残っている。神経系の働きは,個々の神経細胞の情報伝達の流れ方,そして神経細胞群の集団としての働き方による。したがって,神経回路,あるいは伝導路の解析手法も,大きく分けてマスとしての結合解析を指向するものと単一ニューロンの結合解析を目指したものに別れよう。本稿では,これまでの方法論の目指してきたところを概括し,現在行われている新しい方法に新たな神経回路解析の展望を期待したい。
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