Japanese
English
神経画像アトラス
一側の視床・線条体病変を認めた深部脳静脈血栓症の1例
A Case of Unilateral Thalamic and Striatal Lesions Associated with Deep Venous Thrombosis
新島 悠子
1
,
小鷹 昌明
1
,
中村 利生
2
,
平田 幸一
1
Yuko Niijima
1
,
Masaaki Odaka
1
,
Toshiki Nakamura
2
,
Koichi Hirata
1
1獨協医科大学神経内科
2リハビリテーション天草病院脳神経内科
1Department of Neurology,Dokkyo Medical University
2Department of Neurology,Rehabilitation Amakusa Hospital
pp.177-179
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100635
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症 例 60歳,男性
主 訴 頭痛,嘔吐,歩行障害
既往歴 56歳時に上行結腸癌で右結腸切除術を受けたが,3カ月前に肺転移が確認された。
現病歴 200X年5月7日,夕方に突然後頭部痛が出現した。翌朝になっても頭痛は持続していたが,そのまま外出した。外出先で嘔吐したため,直ちに帰宅し臥床した。正午に歩行障害を認め,呂律緩慢も加わったために同日16時に当科外来を受診した。
入院時所見 頸部血管雑音は聴取せず,心音正常,心雑音もなかった。意識はJapan Coma Scale(JCS)3であったが,髄膜刺激徴候はなかった。脳神経系では麻痺性の構音障害を認めた。運動系では,Barre徴候で軽度回内,落下する程度の右片麻痺を認めたが,四肢腱反射は正常であった。感覚系と自律神経系とに異常はなかった。
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