Japanese
English
神経画像アトラス
視索病変による同名性視野障害を呈した多発性硬化症の1例
Homonymous Visual Field Defect due to Optic Tract Involvement in a Patient with Multiple Sclerosis
大野 幸恵
1
,
小出 玲爾
2
,
蕨 陽子
2
,
柳下 章
3
,
吉田 寛
4
Sachie Ono
1
,
Reiji Koide
2
,
Yoko Warabi
2
,
Akira Yagishita
3
,
Hiroshi Yoshida
4
1東京都立府中病院
2東京都立神経病院脳神経内科
3東京都立神経病院神経放射線科
4東京都立神経病院神経眼科
1Tokyo Metropolitan Fuchu Hospital
2Department of Neurology, Tokyo Metropolitan Neurologial Hospital
3Department of Radiology, Tokyo Metropolitan Neurologial Hospital
4Department of Neuro-ophthalmology, Tokyo Metropolitan Neurologial Hospital
pp.1390-1391
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100197
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症 例 30歳,女性
主 訴 物が見にくい。
既往歴 特記すべきことなし。
現病歴 1991年に右視神経炎で発症した。1993年に左視力低下,平衡機能障害,右上肢異常感覚が出現した。このときにMRIにて多発する脳病変を認め,髄液中ミエリン塩基性蛋白の上昇を認めたため,多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)と診断された。これまでに視力障害,複視,感覚障害などの計5回の症状再発を認めており(2005年には頸髄病変,2006年には延髄背側部病変),そのつど,ステロイドパルス療法を施行されて症状は軽快している。2007年1月,右眼の視力がそれまでに比べて明らかに低下し,また両眼視において左側の視野が見えないことに気づいた。このため当科を受診し,MSの再発が疑われて当院に入院となった。
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