書評
「自律神経機能検査 第4版」―日本自律神経学会●編
平山 惠造
1
1千葉大学
pp.1303
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100181
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本書は初版(1992)から第2版(1995),第3版(2000)と改訂を加え,本第4版は7年の歳月を経て上梓された。この間隔は改訂に当たっての課題の整理に費やされた時間と労力の大きさを示すもので,従来の改訂にも増して苦労の多かったことを物語っている。序文にあるごとく,自律神経系を知るにはその機構を理解するだけでなく,機能異常の具体的な把握方法が求められる時代であり,それに役立つ機能検査法を提示する必要がある。しかも,読者対象を研修医,医学生に限らず医療従事者を広く視野に入れて取り組まれたがゆえの,編集に要する歳月であったと思われる。その結果,第3版より新たに15項目が追加され,執筆者も大幅に変更され,実際に随所で内容の改変がなされている。
さて,本書をひもとくに当たって,本版編集の経緯を理解した観点から眺めるのと,その背景を知らずに眺めるのとでは,若干,見え方が異なるように思われる。この2つの観点から書評してみよう。
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