『糖尿病診療マスター』通巻100号記念座談会
糖尿病診療はどこに向かっているのか?—Ⅰ.糖尿病診療の進歩のなかで変わったこと
赤井 裕輝
1
,
内潟 安子
2
,
𠮷岡 成人
3
,
中塔 辰明
4
1東北医科薬科大学内科学第二(糖尿病代謝内科学)教室
2東京女子医科大学糖尿病センター
3NTT東日本札幌病院糖尿病内分泌内科
4岡山済生会総合病院糖尿病センター
pp.744-752
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200514
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中塔 『糖尿病診療マスター』通巻100号記念座談会※「糖尿病診療はどこに向かっているのか?」を始めさせていただきます.よろしくお願いします.
糖尿病の治療,特に薬物治療はこの四半世紀で著明な進歩を遂げました.1990年代になり,α-GI,チアゾリジン薬,グリニド薬など新たな糖尿病薬が登場し,2009年12月には最初のDPP-4阻害薬シタグリプチンが上市されました.その後,2010年台になるとDPP-4阻害薬が次々と登場してまいりました.さらに,2014年4月には最初のSGLT2阻害薬イプラグリフロジンが発売され,その後SGLT2阻害薬もすでに6成分,7剤が発売されるに至っています.注射薬もインスリンアナログ製剤の進歩に加え,GLP-1受容体作動薬も登場し,作用時間が短いものから長いものまで,最近では週1回投与の製剤も2製剤が使用可能となり,治療の選択肢は大きく広がりました.
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