特集 インスリン製剤の種類が増えました—再考するインスリン治療
日本にはまだ登場していないインスリンパッチポンプの紹介
守田 美和
1
1島根大学医学部 内科学講座 内科学第一
pp.373-376
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200418
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はじめに
現在,インスリンポンプ療法の有用性については広く認められているが,いくつかの問題点も存在する.日本で使用可能なインスリンポンプは,インスリンリザーバーからカニューレまでチューブでつながっており,インスリンが注入される.このチューブの「ねじれ」,「絡まり」,「空気の混入」,「詰まり」などのトラブルは無視することはできない.また,耐水性ではないインスリンポンプは入浴時などには外す必要がある.さらに,インスリンポンプを身に着けるために,ベルトやポケットなど,取り付けの工夫が必要であり,装着することがボディーイメージに心理的な障害となりえる1).
そのため,海外においてチューブを使用せず,体に簡単に貼り付けて使用することができるインスリンパッチポンプへの関心が高まっている2).
本稿では,インスリンパッチポンプの紹介,利点・欠点について述べるとともに,実際のパッチポンプについて紹介する.
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