特集 病理でガッテン!糖尿病—患者さんをも変えるミクロ画像
Ⅱ合併症・併発症の病理学
目で見る糖尿病性腎症—腎組織所見はこんなに激しい
守屋 達美
1
,
松原 まどか
1
1北里大学健康管理センター
キーワード:
糖尿病性糸球体硬化症
,
メサンギウム拡大
,
糸球体基底膜肥厚
Keyword:
糖尿病性糸球体硬化症
,
メサンギウム拡大
,
糸球体基底膜肥厚
pp.175-180
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200369
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POINT
・糖尿病性腎症(腎症)の典型的な糸球体組織所見は,古くから指摘されているメサンギウム拡大,糸球体基底膜の肥厚である.
・腎症病期分類2014の「正常アルブミン尿期(第1期,腎症前期)」は,臨床的には腎症が存在しない時期と定義されているが,実際には糸球体および尿細管間質や細動脈の病理組織学的変化が存在しうる.
・2型糖尿病の腎症早期の腎組織所見は多様であるが,典型的な糖尿病性糸球体硬化症を示すものは,尿アルブミン増加とGFRの低下をきたす.
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