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特集 糖尿病治療薬アップデート―最近の進歩を知る
Ⅲインクレチン関連薬
明らかになってきたDPP-4阻害薬の位置づけとその中での使い分け
Up-to-date information on the positional state of DPP-4 (dipeptidyl peptidase-4) inhibitors in the treatment of diabetes mellitus in Japan
宮川 潤一郎
1
1兵庫医科大学 内科学糖尿病科
キーワード:
①糖尿病
,
②GLP-1
,
③DPP-4阻害薬
,
④β細胞
,
⑤インクレチン
Keyword:
①糖尿病
,
②GLP-1
,
③DPP-4阻害薬
,
④β細胞
,
⑤インクレチン
pp.36-43
発行日 2013年1月15日
Published Date 2013/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101437
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はじめに
糖尿病治療にインクレチン関連薬が登場してわが国の糖尿病治療は海外と同様に大きく変わったといっていいだろう.国内では,DPP-4(dipeptidylpeptidase-4)阻害薬であるシタグリプチン(ジャヌビア®,グラクティブ®)が2009年12月,GLP-1(glucagon-like peptide-1)受容体作動薬であるリラグルチド(ビクトーザ®)が2010年6月に初めて発売され,現在両タイプの薬剤はそれぞれ3種類,6種類が承認されている.なかでもDPP-4阻害薬は日本の製薬会社により開発されたものが,2種類含まれており,処方可能なDPP-4阻害薬の種類は世界で最も多い(表1).
本稿では,最近の動向を踏まえてDPP-4阻害薬をいかに使うか,わが国の糖尿病治療における同薬の位置づけについて考えてみたい.
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