特集 Brush Up! CDE 症例から考える糖尿病療養指導
Ⅵよくある合併症
糖尿病患者の摂食障害・食行動異常の支援のしかた
塚原 佐知栄
1
1東京女子医科大学 糖尿病センター
キーワード:
①摂食障害
,
②食行動異常
,
③インスリンオミッション
Keyword:
①摂食障害
,
②食行動異常
,
③インスリンオミッション
pp.247-251
発行日 2012年3月31日
Published Date 2012/3/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101340
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症例 24歳 女性 1型糖尿病
身長160cm(標準体重56.3kg),体重54kg.パート勤務.
23歳(X-2年)に1型糖尿病を発症.発症後2年間は指導された1,360kcal(1kg当たり約24.2kcal)の食事療法をしっかり守り,1日4回のインスリンも打てていた.X年,上京し独り暮らしを始めた.仕事はシフト制で週5日働いている.X年3月より当院に通院を開始した.初診時のHbA1c(JDS値)は12.3%.診察室では,椅子を横に向けたまま,ずっと顔を下に向けうなだれている.質問には,うなずきや小さな声で短く返答する.そして,「体はだるい」,「仕事が忙しいから,昼は食べない」,「家に帰るとたくさん食べる」,「インスリンは太るからいや」と話した.
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