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Introduction to Diabetic Patient Management●糖尿病医療学入門 第8回
医師(医療者)-患者関係と糖尿病治療アウトカム
Physician(health care provider)-patient relationship and outcome of diabetes management
石井 均
1
1天理よろず相談所病院内分泌代謝内科
pp.188-192
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100796
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□医師(医療者)-患者関係
患者が医師の指示(指導)を守らないことが,健康維持に損失をもたらし,健康に関わる資源を浪費し,医療従事者に不満をもたらす.これは医療における重要な問題であって,1970年代から患者の「ノンコンプライアンス(non-compliance)」という概念で議論されてきた.多くの研究の結果から,ノンコンプライアンスは特定の患者に起こるものではなく,すべての患者がそれを起こす可能性があるという前提の下で解決法を議論すべきであると考えられるようになった1).この問題への介入点として最も有望視されたのが,医師(医療者)-患者関係である.コンプライアンスを医師(医療者)と患者の相互関係が規定するものと考えるならば,これはきわめて妥当な見方といえる.
医師(医療者,専門家)-患者関係について,1956年,SzaszとHollenderは3つの役割関係モデルを提唱した2).
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